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湖で暮らす魚介類をはじめ、湖の周囲の豊かな土壌で育った米や季節の野菜…。
美しい水をたたえたびわ湖の周囲では昔から漁業、農業が盛んで、交通の要衝でもあった大津には新鮮で美味しい食材が多く集まってきた。人の交流も盛んだったため、各地の文化を反映した多彩な食材と料理法で彩られる大津の食は、今も人々の舌を楽しませている。比良山系を含む山々から約120もの川が注ぎ込むびわ湖。面積は淡路島がすっぽり入るほど。その清浄で豊かな水は、古来より関西一円の人々の暮らしを潤してきた。
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砂壌土で耕作しやすい大津では、
かぶや大根などの栽培が盛んだ。
徹底した品質管理の下育つ近江米は全国的な知名度を誇る。 -
京都祇園祭の風情を継承した祭礼「大津祭」。
その飾りに見られる美意識は、一皿の美しさを求める食文化にも影響している。